Sound Horizon – “Roman”

5th story CD「Roman」(初回限定盤)
01. 朝と夜の物語
02. 焔
03. 見えざる腕
04. 呪われし宝石
05. 星屑の革紐
06. 緋色の風車
07. 天使の彫像
08. 美しきもの
09. 歓びと哀しみの葡萄酒
10. 黄昏の賢者
11. 11文字の伝言


幻想樂団Sound Horizonの新編成になってから初のフルレンス作となる5th Story CD。
Vo.交代というユニットとしてはけして小さくない変化があったため
今作については不安視する声も少なくなかったですが…いやはや凄いアルバムを作ってきましたねぇ。
SEやナレーション等の物語上の演出は最小限に留め、より「楽曲」に焦点を絞りながらも
そこに在るのはさらにスケール・アップしたSHサウンド。
その「楽曲」の部分の魅力がこれまでと比べ大幅に増大しています。
アルバム前半はゴシックな雰囲気を纏ったロック/メタル・チューンを揃えて聴き手を一気に引き込み、
Tr.07以降はゆったりと聴かせるタイプの曲が並ぶ、というアルバム構成も面白い。
まさにSHメタルと言うべきクラシカル・プログレ疾走曲朝と夜の物語
荒涼たる哀愁感漂うサウンドにRIKKIさんの清廉なVo.がよく合っている
正統的ゴシックテイスト満載の佳曲呪われし宝石
どこか懐かしさを漂わせながら疾駆する物語と終盤の某曲とのリンクに涙せずにはいられない名曲星屑の革紐
不穏な雰囲気を纏いながら耽美な音世界を描くシングル収録曲緋色の風車
あたりでストリングスの存在感がかなり大きいのも生弦ヲタな僕としては嬉しいところ。
アルバム後半では美しきもの11文字の伝言のバラード2曲が
非常にドラマティックなメロディを持ってて素敵の一言ですね。
を除いた全ての楽曲が6分越えとより大作志向になってきた感ありですが、
様々に情景を変えながら展開していく11の楽曲の世界に浸っているうちに
気づいたら1枚聴き通してますし、飽きとか冗長な部分は全くありません。
どの曲のどのパートもRomanというアルバムを構成する要素として無駄な部分が何一つないところも見事。
あと特筆すべきところとしては、複数Vo.体制にしたことでヴォーカル・ラインの色彩が豊かになり、
楽曲の幅が広がった感じもありますね。
個人的にはRIKKIさんと井上あずみさんがその点でかなり重要な役割を担っていると思います。
物語性の減退は確かにありますが、僕はSHも他のアーティストさんと同じく
あくまでも「音楽集団」だと思ってますし今作の方向性は大歓迎ですね。
SHのサウンドをまた一つ上の地平線に押し上げたことに大して大きな拍手を贈りたい。
不満点…は殆どないんですが一つだけ挙げるとすれば。
朝と夜~とか緋色の~のようなメタル寄りの楽曲がハイライトになってる感もありますし
ギター・パートの強化は今後期待したいところですね。
特にリズム・ギターの弱さが目立つ気がするのでそこが聴いててちょっと気になってしまいます。
そこを除けばサウンド・プロダクション的にもかなり高レベルなところにあると思う。
インタビューでもRevoさんが「新しい要素を採り入れて作品ごとに進化していきたい」と仰ってましたし
次作でどんな進化を見せてくれるのかが楽しみですね。
願わくば、今作を聴いたときと同じか、あるいはそれ以上の驚きと感動をもたらしてくれることを…

-Highlight Tune-
星屑の革紐
とにかくヴォーカル・メロディとストリングスの扇情度が凄い。
究極の叙情性を表現した曲だと思う。
緋色の風車
少年は剣を…のレビューでもハイライトにしましたがやはり強力な曲。
シングルVerと歌詞や楽曲展開が少し変わっているのも面白いところです。

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