Sound Horizon - "Elysion~楽園への前奏曲~"

2005, Jan 01

Sound Horizonのメジャー第1弾作品としてベルウッドレコードより2004年10月27日にリリースされたアルバム。 インディーズ時代の6曲+「4th story CD(仮)」からの先行収録2曲で構成されるベスト盤的なアルバムです。 01.Ark 新曲その1。 Sound Horizonお得意のメロディックメタルですね。 Chronicle 2ndを聴いたときにも抱いた感想なんですがメロディが本当に綺麗。 僕の中での理想の音楽の条件の一つである「サウンドはハードに、メロディは美しく」というのを完璧に満たしてます。 この曲と【Yield】の歌詞から連想するに「造られた楽園」と「仮面の男」が4thのキーワードになってきそうですね。 クロセカとはまた違った世界観になりそうで聴くのが非常に楽しみ。 02.辿りつく歌 Chronicle 2ndより。 アルバムの流れの中で聴くのも良いですがこうして単体の曲として聴くのもいいですよね。 「運命よ・・・例えお前が瞳から光を奪い去ろうとも この唇からは詩を奪えない・・・」の一節はSound Horizonの中でもかなり好きな言葉。 03.恋人を射ち墜とした日 Lostより。 こーゆー「愛する人をこの手にかけなければいけない」話は悲壮感に溢れてて凄く好き。 ちょっとエストポリス伝記1のラストを思い出してしまいました(あれは男女逆ですけどねw) サウンドとしても比較的落ち着いた感じな分だけじっくり聴けますし・・・泣けます。 04.澪音の世界 何と言いますか・・・人という存在の「虚しさ」と「愚かしさ」を感じる曲ですね。 まぁそこが人間が人間たる所以のような気もしますけど。 インターリュードの台詞が非常に重い。 05.魔法使いサラバント 我らがはるかさんがボーカルで参加されてます。 「願いを叶えるランプの魔神」というのはファンタジーではありがちな話ではありますが歌曲として聴くと新鮮ですね・・・ 06.雷神の系譜 これもクロセカより収録。 クロセカの中で一番好きな曲です。 8分超の長い曲ですが一つのストーリーとして完成されているので聴いてて飽きが来るということが全くありません。 主人公とヒロインが手を取り合って邪神に立ち向かうというのはファンタジーの王道ですよね。 ラストで含みを持たせて終わるのも良し。 07.檻の中の花 ジャズに近い曲調はメタルとクラシック主体のSond Horizonからすると結構異色な気が。 テーマとしてもファンタジーの枠から少し出ている感じで他とは一線を画しますね。 ただ少々歌詞で腑に落ちない部分もあったのでできれば収録元のアルバムで流れの中で聴いてみたいところです。 08.Yield 新曲その2。 農村の娘が主役の牧歌的な曲・・・曲調はねw 【Ark】と同じくこちらにも「仮面の男」が出てきますし4thでどう絡んでくるかが楽しみ。 この曲もそうですけどSound Horizonの曲って悲劇が多いですよね。 まぁ安易なハッピーエンドよりはよっぽどいいと思いますけど。 全てを語らずに終わってるので色々想像できますしw 総評。 これまでの全作品を持ってる人には新曲は2曲だけなので物足りなさがあるかもしれませんが 最近聴き始めた人には最適の入門盤だと思います。 今作で初めて聴いたという人には是非【Chronicle 2nd】も聴いて貰いたいところ。 こちらも素晴らしいアルバムですからね。 メジャーデビューってことでちょっと不安はありましたが全くの杞憂でした。 今までと方向性は全く変わらずにさらに進化していってくれるのだと思います。 4thに大期待。