tieLeaf - "月追いの都市"

2006, Feb 22

いい加減書かないと忘れそうなので書きましたw

01.捻子巻く月 02.月追いの都市 03.創世と終焉 04.光との邂逅 05.瞳を継ぐ者 06.聖鐘 07.遠い少女へ 08.花ひらく蒼天 09.白き想歌 10.捻子巻く時計が月の満ち欠けを刻む 11.閉じられた世界 霜月はるかさん、日山尚さん、空乃蒼さんによる創作サークル tieLeafの第1弾作品。 当初より標榜しておられた「絵と文と音のコラボレーション」という 言葉通り内容としてはヴォーカルアルバムと漫画の2本立てとなってます。 両者のコラボレーション作品なので両方についてレビューできればいいんですが とりあえず当レビューではアルバムの方のレビューを行います。 ということで一つ了承願います。 アルバムの内容としてはクレジット的にも楽曲的にも Maple Leafの作品、と言って差し支えないものです。 音楽的な方向性、という意味では【ユラグソラ】と近いものがあるように思います。 (ストーリー的な関連はないとのことですが) ただ、全ての面でクオリティが向上してますね。 特に音質面の向上が凄い。 霜月さんのヴォーカルも勿論ですが、各パートがかなりクリアに聴こえるのが良い。 やっぱり生楽器ならではの暖かみのある演奏はイイですな。 楽曲自体の質も霜月さんの楽曲特有の幻想性や浮遊感が増していると思いますね。 各楽曲を見てみても、 どこか懐かしさを感じさせるオルゴールの音色が胸を打つイントロ01、 生ストリングスとゆったりしたVo.により演出される浮遊感が堪らないタイトル曲02、 荘厳なクワイアから始まるとても厳かな雰囲気の03、 楽曲全体からどこか牧歌的な懐かしい情景を思い起こさせる04、 イントロの雷雨のSEからして"雨"をイメージさせる重苦しい感じの0503と同じくクワイアメインの曲ですが、こちらはどこか柔らかな雰囲気のある06、 【ユラグソラ】収録の世界の跡形を少し思わせる、淋しさと悠然とした雰囲気とが同居している07、 収録曲中最も軽快なリズムに霜月さんの透明感のある声が乗る08、 いかにも細井さんらしいヴァイオリンの音色とメロディラインの絡みが素敵な09、 起伏に富んだヴァース〜ブリッジ〜サビの展開が個人的に凄くツボな1001と対を為すオルゴールによるアウトロ11 と各楽曲にしっかりとした色があって、かつ最初から最後まで 一本の線で繋がっているところが凄いな、と思います。 コンセプト・アルバムはやはりこうでなくてはねw 収録時間にして37分超と短めではありますが、 その分非常に密度の濃いアルバムになってます。 あしあとリズムのレビューで 「今度はオリジナルアルバム聴きたいなぁ」と書きましたが 霜月さんのこういうアルバムが聴きたかったんですよw 日山さんの歌詞も語り的な要素が濃く、それに伴い霜月さんの歌い方も ストーリーテラーとしての色彩が強い感じになってるのもさらに○。 アルバム通して漂う浮遊感・幻想感は堪りません。 全力をもってオススメさせて頂きます。 -Best Tune- 月追いの都市 このゆったりとした浮遊感がいいんですよ。 サビのメロディとヴァイオリンの絡みがもう最高。 捻子巻く時計が月の満ち欠けを刻む ↑に書いたように展開の素晴らしさと、あとサビのメロディがツボ過ぎ。 マジ泣けます。