Sound Horizon Live Tour 2006 -第一次領土拡大遠征- 六本木公演(2006/05/28)

2006, May 30

去る2006年5月28日。 「第一次領土拡大遠征」と題したSHとしては初の本格的なライブツアーが始まりました。 「LAFORET MUSEUM ROPPONGI」にて行われたその初回公演に行ってきましたので レポをお送りしたいと思います。 …が、まだ大阪、名古屋、東京追加公演と残ってるので一応「続きを読む」に隠しておきますw ネタバレを容認される方のみご覧下さいませ。

知っての通り、あらまりさんの脱退という大きな転換期を迎えたSH。 第2期のヴォーカリストはどうなるのか…その辺りを見極めるという点でも このライブの持つ意味は非常に大きいものがありました。 そしてシアトリカルな演出が公演の中で大きなウェイトを占めていた前回と違い、 今回はあくまでも楽曲主体の「Live」であることにこだわった公演。 よってライブ・アクトとしてのSHの本当の力量が問われることになるわけです。 この2点が今回のライブの大きなポイントであろうことは始まる前から当然予想できました。 僕自身もそこに相当な興味を持って参戦したわけですが… 前置きはこの辺にして。 新たなる地平線の開拓へ向かわんとする幻想樂団が 六本木の地に残した3時間の軌跡を今、振り返るとしましょう… 開場時間を20分ほど過ぎた17:50頃に入場が開始。 僕は整理番号も前半の方だったので18:00過ぎには会場内に入れました。 ただ前半と言っても200番台だったのでそれほどステージに近いところは無理かな…と 思っていたんですが会場の幅が広かったこともあってステージ向かって右側の2列目に陣取れました。 ステージがよく見える位置だったんで運が良かったですね。テンションも上がるというものですw 開演までは結構待たされましたがじまんぐさんによる 領拡限定ドリンクの紹介が面白すぎたのであまり待ったという感じはしませんでしたね。 で、18:30頃、ついに開演を迎えます… まずはイントロダクションとしてじまんぐさんのMCから。 旧約聖書のモーゼにまつわる語り-------そして海(観客)を割って登場したモーゼ… そう、我らが領主様のご登場です。 まさか観客席からの登場とは…演出としては結構あるパターンではありますが 正直予想しなかったですね。 ともあれ、バンドメンバーも含め役者も揃ったところでライブ本編がついに開始になります。 01 ...Reloaded [feat.Revo、じまんぐ] まさか1曲目をコレで来るとは… オープニングの演出に引き続きのサプライズですよ。 そしてなんと領主様ことRevoさんがギター弾きながらヴォーカルを! じまんぐさんとの絡みといいカッコいいですな~。 02 白の幻影-White Illusion- [feat.じまんぐ] 実はこの曲がオープニングじゃないかと予想してたんですが、残念ながら2曲目でした(ぉ 死ぬほど好きな曲なのでメチャクチャ嬉しかったです。 雪景色の寂寥感をバックに疾走する雰囲気が堪らないんですよね… もうヘドバンしまくりですよw じまんぐさんのヴォーカル・パフォーマンスも非常にカッコ良い。 03 MOTHER [feat.YUUKI Cho:REMI] 新曲です。 そして新ヴォーカルYUUKIさんの登場。 曲の方はギター・オリエンテッドの非常にカッコ良いメタル・チューン。 スラッシーなギター・リフがメタルヲタとしては堪りません。 そのアグレッシヴ・サウンドにYUUKIさんの快活なヴォーカルが乗って非常にイイ感じです。 04 緋色の花 [feat.YUUKI Cho:KAORI] ここでクラシックな曲が。 人の儚さを歌った、聴くものの胸に無性に悲哀をかき立てるこの曲も ライブで聴きたかった曲の一つ。 生バンドによる演奏だとラストの疾走パートがより映えますな~。 05 恋人を射ち堕とした日 [feat.YUUKI Cho:KAORI] 名曲きました。 何度聴いても涙を誘うメロディの素晴らしさはSH楽曲でも随一ですからね… アレンジを変えてより歌曲としてのカラーが濃くなっていたのも新鮮な感じでイイですね。 06 Moulin Rouge [feat.KAORI Cho:REMI] 新曲その2。 そしてここでもう一人の新ヴォーカルのKAORIさん登場。 クラシカルなイントロから一転してメタル・パートに突入していく僕が最も好きな展開の曲です。 KAORIさんのヴォーカルはYUUKIさんとはまた違った雰囲気がありますね。 より力強い印象。 よって曲の方にも非常にパワーがあります。 07 StarDust [feat.KAORI Cho:YUUKI] 本公演ではエリ組からの初演奏。 【恋人を~】同様アレンジで曲の構造をかなり変えていましたね。 台詞を無くした分、ヴォーカルパートが増えておりオリジナルとは違った良さがありますな。 08 屋根裏の少女 [feat.Revo] ここでインスト曲を一発。 Revoさんはアコーディオンを演奏。 この曲の終盤の破綻と背中合わせの危険な香りのするパートがかなり好きだったりしますw 09 檻の中の遊戯 [feat.KAORI、じまんぐ] で、屋根裏の少女の次は当然コレですね。 ジャズベースのお洒落でかつ妖しいサウンドに会場のムードも他の曲とはまた違った感じに。 こういう妖しさのある曲だとやっぱりじまんぐさんの存在感が凄すぎるw ダンスもかなりキマってましたし。 10 タイトル不明 新曲その3。…スミマセンタイトル憶えてません(ヲイ 中盤で疲れてたせいかこの辺はあまり記憶に残ってないんですよね…というわけで飛ばします(コラ 11 地平線の楽器隊 [feat.じまんぐ、領民] 第一次領拡公式ソング。 といっても新曲…ではなくクロセカ収録の薔薇の騎士団の節に合わせて無理矢理歌うって感じですw こういう観客も一緒になって歌えるパートがあるってのはやっぱりイイですね。 12 蒼と白の境界線 [feat.Revo、Jake] RevoさんとJakeさんによるインストコーナー。 アコースティック・ギターの音色がどことなく涙を誘う佳曲ですが 最初Revoさんが思いっきり間違えたのには吹いたw(ワザと? でもその後は真面目に演奏。聞き惚れます。 13 海の魔女 [feat.霜月はるか] そして続くのは当然この曲。 「私は馬鹿だ…」の台詞と共に登場したのは勿論蒼の歌姫こと霜月はるかさん。 正直「待っておりました!」って感じでしたねw 登場のタイミングが絶妙でしたね…衣装等の視覚的な部分も含めて 個人的に本公演中で一番の演出だったと思います。 底知れぬ悲しみと嘆きを秘めたこの曲はライブで聴くとより心に深く突き刺さるものがありますな。 ロック・メタルチューンを中心に組んだセットの中にあって一つのハイライトとなった曲かと。 14 schwarzweiβ~霧の向こうに繋がる世界~ [feat.霜月はるか†Revo] そしてこの時期に霜月さんをゲストに呼んだということは当然この曲も。 フルでは勿論初聴ですがやっぱり完成度の高いシンフォメタルですわ~。 噂のキーボードvsギターのバトルも存分に聴けましたし クワイアの迫力も堪能させて頂きました。 そしてヘドバンしまくりだったのは言うまでもありませんw 個人的に本公演中一番燃えました。 15 魔法使いサラバント [feat.REMI、霜月はるか] もう一つの霜月さん参加のSH曲がここで。 そして最後の新ヴォーカルであるREMIさん登場。 この人がメチャクチャ上手い。 伸びやかなソプラノを高域、低域ともに声量たっぷりに聴かせるヴォーカルには正直驚きましたよ。 歌唱力においては新ヴォーカルの中では群を抜いていると思う。 ラストの霜月さんとREMIさんのヴォーカルが絡み合うパートはオリジナル以上に良かったです。 そして勿論この曲でもじまんぐさんの胡散臭さ炸裂w 16 エルの絵本[笛吹き男とパレード] [feat.REMI、じまんぐ] 来ましたね。じまんぐさんの独壇場w REMIさんによるヴォーカルパートも聴き応え十分だったんですが、 何と言っても「来る者は拒まないが去る者は決して赦さない」を生で聴けたのに感動ですよw 喜んで奈落へ堕ちていきます(ぉ 17 壊れたマリオネット [feat.REMI] イントロが始まった瞬間「うをっ!?」って感じでまさにktkr状態でした。 この曲まで演ってくれるとは…今回のライブはセットが本当に良い。 やっぱりこの曲は熱いですねー…素晴らしすぎる。 曲のハイライトである泣きに泣いているギター・ソロも存分に楽しめましたし。 終盤に差し掛かって会場のボルテージが再び最高潮になりましたね。 18.澪音の世界 [feat.Revo、じまんぐ] ライブ本編最後の曲。 「次が最後の曲」というじまんぐさんのMCに工工エエェェ(´Д`)ェェエエ工工となりつつも Revoさんとじまんぐさんの熱いパフォーマンスに燃える燃える。 悲哀と嘆きを湛えて疾走するこの曲はライブでの迫力もまた格別のものがありますな~。 で、一応本編終了ですが…当然アンコールに行くわけですね。 このアンコールの仕方で観客がライブ慣れしていない、という点が露呈してしまったような気もしますが まぁそれもやむなし、でしょう。 ともあれ幻想樂団が再び登場しアンコールへ。 -Encore 1- 19 La Ragazza Col Fucile E Poca Felicita [feat.REMI] ポカフェリのラストトラックですな。 多分今宵演った曲の中で最も意外な選曲だったのではないでしょうか? そしてREMIさんの歌唱力が存分に発揮されています。マジ上手い。 曲の持つ荘厳な雰囲気にこれでもかというくらい合ってます。最高。 20 エルの天秤 [feat.KAORI、じまんぐ Cho:YUUKI] 生「残念だったネェ」キタコレ!! この曲でもじまんぐさんの怪しいパフォーマンスは光り輝きすぎていますw 終盤の台詞がごっそりカットされていたのはちょっと残念でしたがそんなことは何のその。 檻の中~シリーズの流れを汲む破綻と紙一重の危うい雰囲気はやっぱりタマランですな~。 21 <ハジマリ>のクロニクル [feat.YUUKI] 前曲から一転、とってもしんみり来る曲が。 演奏が始まる前のじまんぐさんの

「この宴は次の曲を持って終わりを告げる…  2006年5月28日。  この日、この時、この瞬間。  諸君らがこのライブで、なにかを感じてくれたなら幸いである。」
を聞いた瞬間、つい涙がこみ上げそうになりましたよ。 とにかく楽しすぎてあっという間にアンコールまで来てしまった感じでしたが その場に存在た者にしか味わえない、何にも代え難いものを貰った気がしますね。 Revoさん、そして幻想樂団の皆さんには心から「ありがとう」と言いたいです。 ここでアンコール終了。 幻想樂団が再びステージから姿を消します。 …がちょっとしてからRevoさんが再び登場。 じまんぐさんとヴォーカル4人も戻ってきて本当の最後の曲へ。 -Encore 2- 22 Yield [feat.Revo、じまんぐ、YUUKI、KAORI、REMI、霜月はるか] 最後は観客とSH全員でYield合唱。 始まる前にRevoチームとじまんぐチームでチーム分けしたんですが、 僕はじまんぐチームでしたw 一応構成を書いておきますと、
Revoチーム:REMI、KAORI じまんぐチーム:YUUKI、霜月はるか
だったと思います。 振り付けがあったのは初めて知りましたね~…次回までに憶えておこうw 曲が持つ牧歌的な雰囲気は最後にこうやってみんなで歌って締めるには最も相応しいと思います。 …歌詞はともかくとして(ぉ 最後に会場が完全に一体になったところでライブ終了。 3時間の長丁場でしたが感覚的にはあっという間でしたね。 「もっと聴きたい!」って正直思いましたが…まぁそれは次回のライブに取っておきますw では最後に総括を。 冒頭に書いたとおり、今回のライブにおける一番の注目要素は新ヴォーカルだったわけですが。 正直に言うとちょっと不安があったんですが全くの杞憂でしたね。 「これなら今後も安心して応援できる」って思いましたもの。 特にREMIさんはメチャクチャ上手かったのでスタジオ作でのヴォーカルを早く聴いてみたいですよ。 過去の曲でちょっと違和感がある(キーを下げてたり、等)ところは確かにありましたが それはあらまりさん以外の人が歌う以上避けられないことですしね。 そういったところはごく一部で殆どの部分は自然に受け入れられましたし。 でも今回のライブの主役は何と言ってもじまんぐさんでしょう。 ステージでのパフォーマンスといいMCといいクオリティ高すぎwww 「観客をエンターテインする」という意味で最高の演出をしていたと思います。 もはやじまんぐさん抜きにSHの世界観は成り立たないでしょうね。 ライブでは特にそう感じます。 もう一つ今回のライブで特筆すべき点。 それは「セットリストがメチャクチャ良かった」ということです。 今回はSHのアイデンティティでもあるシアトリカルな演出は敢えて使わず、 "Live"であることに拘った公演なためロック/メタルチューンが増えることは 予想していましたがまさかここまでやってくれるとは… ライブ前に聴きたいと思っていた曲は殆ど聴けましたよ。 これであと黒の予言書と雷神の系譜があれば完璧だったかも。 (後者は今回の形式では難しかったかもしれませんけどねw) 曲順も全体の盛り上がりを考えて偏りが出ないように綿密に組まれているというのが解りましたし… そこも非常に大きかったと思います。 新曲が非常にカッコいいメタル・チューンばかりだったのも個人的には大歓迎。 あらまりさんの脱退というある意味非常事態の中で行われた今回のライブ。 僕としては100%、いや120%満足できるものでしたし 今後も素直に応援し続けていけると思わせてくれるものでした。 …まぁ僕はもともとあらまりさん脱退どうこうでファンをやめるなんてことは全く思わなかったですけどねw ↑の方で書きましたがRevoさん、じまんぐさん、ヴォーカル陣、そして幻想樂団の皆さんには これ以上ないくらい素敵な時間を過ごさせてくれて心からありがとうと言いたいです。 初回公演でこれだけのパフォーマンスを見せてくれたのですから、 大阪、名古屋、そして最後の東京追加公演も大成功を収めるのも間違いないでしょう。 最後になりましたが、他の誰にも描くことのできない幻想の地平線を描き続けるSHの前途に光射さんことを--- おまけ。 060530_195425.jpgライブ後についカッとなって買ってしまったじまんぐの世界~胎動~(サイン色紙&ポストカード付き)とピック、そして領民のしおりw もう一つ(こちらは再掲ですが 060528_215331.jpg060528_215350.jpg060528_215404.jpg
領拡限定ドリンク販売中の図。