【Review】tieLeaf - "Lip-Aura ~その手が象る世界~"

2007, Nov 11

01.その手が象る世界 02.Lip-Aura ~蒼い花の憧憬~ 03.その手が象る世界(instrumental) 04.Lip-Aura ~蒼い花の憧憬~(instrumental)

我らがtieLeafさんの【月追いの都市】に続く…というか外伝的な位置づけのマキシ・シングル+冊子作品。 前作同様本レビューでは楽曲の方のインプレッションを書いてみます。 当然ではありますが世界観や音楽性は【月追いの都市】と繋がりのあるものになっています。 今作はシングルなので収録曲は2曲+それぞれのインストVerと少ないですが、 その2曲がいずれも佳曲揃いだった【月追いの都市】の楽曲群に全く引けを取らない強力なものに仕上がっています。 耳馴染みの良いキャッチーさを持ちながらもどこか寂寥感をも憶えるメロディは秀逸の一言。 そしてヴァイオリンの情感豊かなヴィブラートにより楽曲が持つ憂いの表情がより効果的に強調され 自然と琴線に触れてくるという… いや、もう素晴らしいと言うしかないですよ。 両曲ともヴァイオリンの存在感がかなり強いのが生弦ヲタとしてはとっても嬉しいところです。 あと笛の音とかにより中世ヨーロッパ的な牧歌的な薫りが演出されているのも○。 上記の点を含め、非常に緻密に構築されたことが伺える高品質なアレンジですし、 編曲担当のMANYOさんの仕事ぶりにも大いに注目すべきところでしょう。 2曲という短い尺の中で統一された世界観、一本の筋が通ったストーリーを構築しきっているのも凄いところかと思います。 いつまでもこの音世界に浸かっていたい、と思わせる"飽き"などという言葉とは無縁の作品ですね。 次回作【捻子巻く月】はフォーマットをゲームに移しての作品になるようですが、こちらもとても楽しみです。 ストーリー、絵等を含めた総合的な作品としても勿論ですが、 音楽面ではまた素晴らしい曲の数々に出会えることを期待しています。 -Highlight Tune- 全部 選べません、ゴメンナサイ。 インストVerでバッキングに注力して聴くのも面白いですよ。