[ライヴ感想] Innocent Grey 10th anniversary concert 「神曲」

2015, Dec 31

20151231_094652643_iOS 12/28になかのZEROにて開催されたInnocent Grey 10th Anniversary Concert 「神曲」を観てきました。

個人的に2015年のライヴ納めとなるこのコンサート。
Innocent Greyさんの楽曲も1作目「カルタグラ」の"恋獄"から聴き続けてきていて、
霜月さんとMANYOさんのタッグで生み出される楽曲が大好きで大好きで。
今回のコンサートもとても楽しみにしていました。

イノグレさんのイベントは過去にPP-ピアニッシモ-の時のイベントに参加しましたが、
その時は普通のトーク&ライヴな形式だったので
今回もそんな感じなのかな?と思っていたら。いたら。
そこで展開されたのはナレーションと映像と音楽で織りなす壮大なコンセプトライヴ
まずこの表現方法に度肝を抜かれました。
それこそ霜月さんのファンタジーコンサートを髣髴とさせる感じで。

オープニングのイノグレらしい凄惨な内容のナレーションを導入に、
まずは土屋玲子さん率いるストリングス・カルテットとピアノ演奏による
クラシックパート。
いきなりLUNAがきて「この編成でLUNA…うおおおお…ッ!!」となっていたところに
次に来たのが…瑠璃の鳥…!! まずここで一度目の涙腺決壊。
この好きすぎる曲を、ストリングスとピアノという美味しすぎる編成で聴けるとは…!!
もうイントロのあのフレーズの時点で崩れ落ちざるを得なかった。
続くSnowdrop月の虚FLOWERSも原曲verとは違うアレンジにひたすら聴き入る。
控えめに言って神です。

続いてはバンドが出てきての演奏。
コンセプト映像とナレーションが流れて、その後に楽曲を演奏」というスタイルで イノグレの各タイトルを辿る旅へ。

もちろん最初は1作目「カルタグラ」から。
となるとくるのは恋獄ですが、なぜかわからないけど、曲前の映像の時点で涙が止まらなかった。
こんな涙が止まらなかった恋獄は初めてだ…
映像の力はやはり大きいというか、この瞬間にこのコンサートが名演であることを確信しました。

続くは「PP-ピアニッシモ-」。
冒頭にも書いたけど当時のイベントに行ったのもあり
Distanceにもまた思い入れがあって。
また聴けて嬉しかったなぁ。これも映像がまたクる。

さらに続いて「殻ノ少女」。
瑠璃の鳥はさっきクラシックパートでやったしどうするんだろ?と思ったら…
あのイントロまたきたーーーーー!!
そう、今度はバンドverでの瑠璃の鳥!!
この名曲中の名曲が同じコンサートで2回、しかもまったく違うアレンジで聴けるとか
贅沢もいいところですよ…!!
また至高のメロディに浸る。
aya SuekiさんのPuzzleもすっげーカッコいい。THE ジャズな感じ。

続いてのタイトルは「クロウカシス」。
バンドで演奏されるSnowdropもすごく綺麗で綺麗で。
続く「虚ノ少女」の月の虚も生だとサックスがすごくえろくて良い。

次はイノグレとしては異色タイトル「FLOWERS」へ。百合だーーーーーー!!
普段のイノグレ曲とは違うほどよくポップで爽やかな曲想が好き。
ここでは霜月さんと鈴湯さんのツインヴォーカル曲が続き、それがまた良い。
途中で霜月さんが鈴湯さんの手を取って立ち位置を入れ替えるところとか
百合好きとしては思わずニヤニヤしてしまったw
ありがとうございます。ありがとうございます。

ここまで今まで発売されているタイトルを順に辿ってきて。
最後に辿るタイトルは…最新作「天ノ少女」!!
映像でしれっと正式タイトルが公開されて、そしてしれっと新曲2曲を初披露。
擬翼の偶像もイノグレらしい世界観を持っている曲で「おぉ…!!」となったし、
特にコンサートラスト曲となった輪廻の糸がメチャクチャ良い曲だと思った。
ステージの雪の演出もあいまってただただ圧倒されるばかり。
個人的にイノグレ曲は"恋獄"と"瑠璃の鳥"が死ぬほど好きだけど、
その2曲に匹敵する曲だと感じた。これは早くCDでも聴きたい。

最後の最後まで圧倒的な世界観を魅せつけたまま。
エンディングのスタッフクレジットが流れて「fin.」の文字とともにコンサートは幕を閉じる。
MC、アンコール一切なし。
なにか、1本の壮大な映画を観ていたような感覚に襲われた。
コンサートでまさにひとつの世界観を創り上げていた感じで、
ストーリーコンサート好きとしてはすごく圧倒されたし、「よくやってくれた!!」と思った。
アンコール無しは賛否両論あるだろうけど
(実際自分の近くの人でも「アンコールしなくていいの?」と戸惑っている人がいました)
僕はこのコンサートはむしろアンコールなしであるべきだと思った。
本編でこんな完璧な流れ、ストーリーを見せつけられたら、
アンコールは何をやっても蛇足になってしまうだろうから。
コンセプトとストーリーがすごくよく考えられているコンサートで、
本当に見事だと思いました。
あまりに圧倒されすぎて終わった後の帰路もずっと何も考えられない状態が続いていたレベル。

PCゲームの世界でこれだけのストーリーコンサート的なものができる
ブランドって非常に稀有だと思うし、またこういう形式のコンサートが観たいですね。
今年のライヴ納めに凄まじいものを見せていただきました。
ありがとうございました。

Setlist
クラシックパート
01. LUNA
02. 瑠璃の鳥
03. Snowdrop
04. 月の虚
05. FLOWERS

バンドライヴ
06. 恋獄
07. 硝子の月
08. 蝶
09. all the way
10. distance
11. 瑠璃の鳥(バンドver)
12. Puzzle
13. アオイトリ
14. Snowdrop(バンドver)
15. Linaria
16. 月の虚(バンドver)
17. 翡翠の美羽
18. ソレノイド
19. FLOWERS
20. 花の頁
21. 夏空の光
22. chaleur
23. 擬翼の偶像
24. 輪廻の糸